
SOHOに関する私の考えを述べさせて戴きます。参考になれば幸いです。
また、 皆さんのご意見も、是非、お聞かせ下さい。 971108
京増弘志
SOHOは小さい事務所や自宅をオフィスにしている中小企業や個人企業で、 ネットワークをビジネスに活用している企業を対象としている。大企業の営業が 会社に行かずに自宅で仕事をしたり、自宅近くのサテライトオフィスでのテレワ ーキングや移動中のモバイルワーキングもSOHOに含まれる。ネットワークが、時間と場所の制約なしに自由に仕事を可能とする画期的な仕組 みである。
昭和46年頃、私が富士通のシステムエンジニアとしてヴァンヂャケットを担当 していた時代でした。原宿のマンションに、ファッションデザイナーが住まいと オフィスを一緒にしたマンションメーカーが出現しました。ホコ天、竹の子族の 発祥の地、原宿のお話です。
当時、原宿の竹下通りを歩くと、流行の最先端を行くDINKS(Double Income No KidS) が好むファッションが観察でき、同時に新宿、銀座の百貨店での売れ筋商品もチェックできるという位置に原宿があったわけです。彼らは大手アパレルメーカ−の商品展開をあっという間に抜き去り、顧客が最も欲しい商品展開の離れ業をやるベンチャーでした。とにかく商品展開の速さで勝負し、現場から得た自由な発想でクリエーテイブな仕事に情熱を掛けるファッションリーダーでした。まさに今日言われるBig eat Smoll からFirst eat Slowへのビジネス転換です。
ヒット商品はもはや大量生産、大量消費の発想では生まれません。複雑系の経営で議論されている通り、商品は現場発想の個人行動から生まれます。しかも、そこにはネットワークを必然的に活用するビジネススタイルが存在します。
これが「SOHO」という新しいビジネス形態でしょう。この形態が経験豊かな女性の生活の知恵や定年後の高齢者の経験ノウハウを引き出すことができるのです。
SOHOがもたらす期待も、通勤ラッシュや交通渋滞の解消、車や事務所のエネルギーの消費削減、移動時間の無駄の解消、都心の高いオフィスの家賃の節約など、個人、企業、社会レベルを対象とした広範囲なものです。
SOHO市場はベンチャー企業や従来からの全国の中小企業で従業員300 人以下の法人の600 万社が対象となります。これに対して大企業は3000社という数字から見ても巨大なテーマであり、我が国の新たな発展を見いだすと信じております。
ただ課題として、SOHOが企業活動における貢献度評価の問題があります。先進国の米国でも明確な解はないようです。しかし、個人や小規模企業では、成果が容易にできるわけで、貢献度評価を待っている企業は、ますます企業競争からの脱落は明確です。いま個人の価値観、ビジネスの危機感が、SOHOを先行させると認識しております。
そこで、ニフテイ時代のウエルカムメールから戴いた意見をもとに具体例な提案と私のSOHOの実情について説明させて戴きます。
1.ネットワーク活用の基本的心構えが、いま重要である。
★作業指示受領, 定期的報告, 会議議事録作成が基本. ネットワーク通信は強力な見方 (記録を残すことが基本の基本) である。
★経験が自分を鍛える. 体験情報の交換がスキルアップを加速させる。
ネットワーク空間はこの体験情報の宝庫である。
★各種データベースの活用が, 短時間で( 体験の1/10で) 自分をプロにする。
1.1)人として社会人(ネットワ−カ−)としての基本プレ−を身につける。
・コミュニケ−ション能力の向上につながる。
毎日、メ−ル交換を行う。疑問に思ったら、すぐアラ−ムのメ−ルを出す。・記録をとる習慣をつける。
メモをとる、議事録をとる、気になることはメモしておくようにする。・約束を守る。
約束した時にメモを忘れたことが原因で、約束が守れないことが実に多い。
1.2)ノウハウは自己の経験の蓄積そのものである。
・頭でなく個の体験情報から学ぶことが大切となる。
現場から有効な情報を得るためには広範囲の人的ネットワ−クが必要である。・何でも興味深く観察する。
ニフテイサ−ブのフォ−ラムの意見には、新たな発見とヒントが多くある。
1.3)情報収集のための情報センサ−を持つ。
・自分のノウハウには限界がある。
個人のノウハウには限界があり、グル−プでの情報共有が重要となる。・情報センサ−を持つ。
Give & Takeの精神で多くの人とのネットワ−クを作る。
誰に何を聞けば良いかが判るようなインデックスができてくる。
1.4)ノウハウをデ−タベ−ス化する。
・メモをとる習慣を身に付ける。
思いついた事、重要と思われる記述、新聞のクリップ等を書き込んでおく。・自己暗示にかける。
情報がたまってくると自然と自信がわいてくるものである。
2.私のSOHOの実情
★電子メールで社内の連絡・情報交換( 電話の10倍の効率) を行う。
★移動体通信で現場から作業指示と報告( どこでも, いつでも仕事が可能) 。
★会社のクローズドユーザグループで他人と情報共有( 紙ベースの100 倍の速さで) する。
★ネットワークで知り合ったお仲間に私的情報「かわら版」をお届けする。
社外
|
−−−−−− | −−−−−−
サテライト |<関連会社>|||< 現場 >|モバイルワーキ
オフィス | 情報共有 ||| 情報発信 |イング
−−−−−− | −−−−−−
組織的要件ーーーーーーーーー|ーーーーーーーーー個人的要件
−−−−−− | −−−−−−
|<オフィス>|||< 自宅 >|ネット仲間、
| 情報交換 ||| 情報収集 |フォーラム連携
−−−−−− | −−−−−−
|
社内
2.1)作業内容
・発信メ−ルの返信の確認と新たな受信メ−ルの確認を行う。(ONLINE)
・保存が必要なメ−ルのダウンロ−ドを行う。(ONLINE)
・スケヂュ−ル調整や問い合わせの回答等の返信メ−ルの作成を行う。(OFFLINE)
・参考情報の検索を行う。(ONLINE)
・課題事項のまとめや資料作成を行う。(OFFLINE)
・関連メンバーへメ−ル発信を行う。(ONLINE)
2.2)作業場所
・通勤途中:通勤電車内
・出張中:列車内、駅構内、飛行場、タクシ−内、リムジンバス内、ホテル
・関連会社:
・自宅:
2.3)使用機器
・携帯パソコン:OASYS Pocket3
・電話による通信機器:モデムカ−ド、電話機接続ケ−ブル、ぶたはな
・無線通信の機器:モデムカ−ド、無線電話機、接続ケ−ブル
・電源関係:電池、電源ケ−ブル( 重量は携帯パソコンが550gでその他が800g)
3.電脳環境に活躍する群像
★夢の在宅勤務は目前である. またモバイワルワーカ人口は急増している。
★仲間とのコミュニケーションを強化するプライベート電子会議を開催する。
★職場と家庭に時間と空間のバリアがなくなる。
★世界中のデータベースが自宅からアクセス可能. ビジネス情報の共有化・機密保持が可能. 市民活動, 知的活動, 趣味の全国規模のサークルに参加できる。
3.1)経済/ビジネスの観点
−自宅を発信基地とする在宅勤務者、個人企業家−
・文書の送受信
・ホ−ムショッピングビジネス
・プッシュ型の個別情報発信ビジネス
・各種コンサルテイングビジネス
−ビジネスマンー
・現場/出張先からの連絡
・新企画のための情報収集
・外部との情報集積基地
・単身赴任者の家族との団欒の場
3.2)アカデミック/文化的な観点
−学者・研究者−
・最新の発見、発明をデ−タベ−スで検索
・遠隔地の学者との学術論文のメ−ル交換
・クリッピングサ−ビスで、専門分野のデ−タベ−ス作成
・各種情報発信
4.以上を支えるネットワークとは
★ネットワークには, ビジネスや生活を変える「ちから」が秘められている.
★組織が, 新しい状況にフレキシブルに対応できるようになる.
★新しい斬新な企画, テレビ番組, 小説, ソフトやハードのコンセプト, 商品のアイデアや新しい販売戦略が, 次々に生まれだしている.
(『ネットワークの達人』, 中村 明, 1995, ごま書房)
個人、企業、社会を繋ぎ、生活の価値ある情報共有共同体としてネットワーク社会が発展する。SOHOがその牽引者となると信じております。